日本の屋根材は
「毛細管現象」との闘い
日本で瓦が発達し普及した理由として、外国に比べて大雨の発生が多く、また梅雨という独特の長雨が影響しています。
欧米などで多く用いられている板状の屋根材は、毛細管現象により屋根材と屋根面に水が侵入し、乾燥するのに時間がかかります。しかし、大雨が連続せず長雨も少ないので、大きな問題にはなりません。
けれども、日本の気候では、なるべく早く屋根を乾燥させるために、屋根材と屋根面の間に空間を作る必要があります。また、屋根材どうしも、多少の空間が必要となります。瓦どうしの重ね部分にも、空間ができるように設計されています。日本の屋根の歴史は、「毛細管現象」との闘いとも言えるのです。
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日本最初の瓦が今も残る奈良の元興寺
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